トヨタ86を自分好みにカスタマイズする中で、特に人気が高いのが「オーバーフェンダー」の装着です。
しかし「86 オーバーフェンダー 車検対応」と検索している方の多くは、見た目だけでなく、法的に問題なく使用できるパーツ選びに悩んでいるのではないでしょうか。
本記事では、GR86やZN6 オーバーフェンダーの基本的な車検対応の考え方から、TRDやエイムゲイン、ロケットバニーといった主要ブランドの特徴、さらには9mm以内の張り出しで構造変更を避ける方法など、幅広く情報をまとめています。
中古パーツの選び方や取り付け時の注意点、ホイールとの相性、さらには費用やオーバーフェンダーキット導入時のポイントまで、初心者にも分かりやすく解説しています。
愛車をスタイリッシュに仕上げつつ、しっかり車検に通すための情報をこの一記事で網羅できます。
■本記事のポイント
- 車検に通るオーバーフェンダーの条件と基準
- 構造変更が必要になるケースと手続き内容
- ブランド別オーバーフェンダーの特徴と適合情報
- 費用相場や取り付け時の注意点
86のオーバーフェンダーで車検対応の基礎知識
オーバーフェンダーは、トヨタ86の外観を大きく変える人気のカスタムパーツですが、見た目を重視するあまり車検に通らない仕様になってしまうことも少なくありません。
そこで重要になるのが、法律に適合した「車検対応」の基準を正しく理解することです。
ここでは、構造変更の必要性や拡幅サイズのルールなど、カスタム初心者でも押さえておきたい基礎情報をわかりやすく解説します。
次に紹介する各製品の選定にも役立つ内容です。
車検対応の基準と構造変更の要否
オーバーフェンダーを取り付ける際、車検に適合させるためには、国土交通省が定める保安基準を満たす必要があります。
具体的には、車両の全幅が車検証に記載されている数値から20mm未満の増加であれば、構造変更の申請は不要とされています。
しかし、20mm以上の増加がある場合は、構造変更の手続きが必要となります。
構造変更の手続きには、車検証、自動車損害賠償責任保険証明書、申請書、自動車検査票、点検整備記録簿、自動車重量税納付書などが必要です。
これらの書類を準備し、管轄の運輸支局に車両を持ち込んで検査を受けることで、構造変更が認められます。
また、構造変更を行うと、現在の車検期間が無効となり、新たに車検を受け直す必要があります。
そのため、構造変更を検討する際は、車検の残存期間や手続きの手間を考慮し、計画的に進めることが重要です。
片側9mm以内のオーバーフェンダーの特徴
片側9mm以内のオーバーフェンダーは、車検対応を意識したカスタムパーツとして人気があります。
このサイズであれば、車両の全幅増加が20mm未満に収まるため、構造変更の手続きが不要で、比較的手軽に取り付けることが可能です。
素材としては、ABS樹脂や高品質なゴム素材が使用されており、耐久性や柔軟性に優れています。
これにより、車体のアーチ形状に合わせてフィットしやすく、取り付けも容易です。
また、両面テープが付属している製品も多く、DIYでの装着も可能です。
デザイン面では、控えめな張り出しながらも、車両の印象を引き締める効果があります。
ただし、迫力のあるワイドボディを求める場合や、太いタイヤを装着する際には、9mmの張り出しでは対応しきれないこともあります。
その場合は、構造変更を視野に入れたカスタムが必要となります。
TRDの紹介
TRD(トヨタ・レーシング・デベロップメント)が提供するフェンダーエクステンションは、トヨタ86(ZN6)向けに設計された純正アクセサリーパーツです。
この製品は、車両の全幅を片側約7mm、合計で14mm拡張することで、スタイリッシュな外観を実現しつつ、構造変更の手続きを不要としています。
これにより、車検対応を維持しながら、手軽にカスタマイズを楽しむことが可能です。
素材には耐久性と柔軟性に優れたABS樹脂を採用しており、純正ボディラインとの一体感を損なわないデザインが特徴です。
また、フェンダーアーチの位置が若干下がることで、視覚的なローダウン効果も得られます。
これにより、車高を実際に下げることなく、スポーティな印象を強調することができます。
取り付けは、両面テープとネジを使用する簡易的な方法で行えますが、正確な位置合わせと確実な固定が求められます。
特に、社外ホイールやタイヤサイズを変更している場合は、フェンダーとの干渉を避けるために、事前の確認が重要です。
価格は、未塗装品が約42,000円、塗装済み品が約46,000円(税別)で提供されており、ボディカラーに合わせた選択が可能です。
ただし、塗装済み品であっても、車両の経年変化や個体差により、色味の違いが生じる場合があります。
そのため、完璧な色合わせを求める場合は、未塗装品を購入し、専門業者での塗装を検討することをおすすめします。
TRDフェンダーエクステンションは、車検対応を維持しながら、86の外観をさりげなくアップグレードしたいユーザーにとって、魅力的な選択肢となるでしょう。
TOM’S製の特長と対応状況
TOM’S(トムス)が開発したオーバーフェンダーは、トヨタ86(ZN6)後期モデルおよびGR86(ZN8)に対応するカスタムパーツとして注目されています。
この製品は、片側8mmの拡幅に抑えることで、構造変更の手続きを不要とし、車検対応を実現しています。
これにより、ユーザーは法的な手続きを経ることなく、手軽に車両の外観をカスタマイズすることが可能です。
デザイン面では、TOM’Sのスポーツスタイリングパーツと組み合わせることで、より一体感のあるワイド&ロースタイルを演出できます。
また、純正ボディラインとの調和を重視した設計により、後付け感を抑えた自然な仕上がりが特徴です。
取り付けは、両面テープとネジを使用する方法で行われますが、純正オプションのエアロパーツとの干渉が生じる場合があります。
そのため、装着前には適合確認を行い、必要に応じて加工を施すことが求められます。
特に、塗装済み品を選択する場合は、加工による塗装の剥がれや傷に注意が必要です。
価格は、未塗装品が約80,300円、塗装済み品が約97,900円(税込)で提供されています。
塗装済み品は、クリスタルホワイトパール、クリスタルブラックシリカ、スパークレッドなど、主要なボディカラーに対応しており、ユーザーの好みに合わせた選択が可能です。
なお、TOM’S製オーバーフェンダーは、指定部品として車両登録後の取り付けが前提となっています。
そのため、車両の状態や取り付け方法、使用状況、経年変化、破損等によっては、車検対応ができない場合があります。
装着を検討する際は、これらの点に留意し、専門業者と相談の上、適切な取り付けを行うことが重要です。
TOM’S製オーバーフェンダーは、車検対応を維持しながら、86やGR86の外観をスポーティに演出したいユーザーにとって、魅力的な選択肢となるでしょう。
86のオーバーフェンダーで車検対応の選び方と注意点
オーバーフェンダーを選ぶ際には、見た目のインパクトだけでなく、車検対応かどうかを慎重に確認する必要があります。
パーツのサイズや取り付け方法によっては、構造変更が必要になったり、走行に支障をきたすこともあります。
ここでは、信頼性の高いブランドごとの特徴や、ホイールとの相性、中古品を選ぶ際の落とし穴、さらには構造変更にかかる手続きや費用面まで、実用的な視点から注意点を詳しく解説していきます。
ロケットバニー製の概要
ロケットバニー(Rocket Bunny)は、TRA京都が手掛けるエアロパーツブランドで、トヨタ86(ZN6)やGR86(ZN8)向けに複数のワイドボディキットを展開しています。
その特徴的なデザインと大胆なフォルムは、カスタムカー愛好家の間で高い人気を誇ります。
ロケットバニーのオーバーフェンダーは、車両の外観を劇的に変化させるだけでなく、ワイドトレッド化による走行性能の向上も期待できます。
例えば、Ver.1キットでは、フロントフェンダーが約45mm、リアフェンダーが約70mm拡幅され、迫力のあるスタンスを実現します。
取り付けには、純正フェンダーの一部をカットする加工が必要であり、専門的な知識と技術が求められます。
また、構造変更の手続きが必要となる場合が多く、車検対応を確保するためには、適切な手続きを踏むことが重要です。
ロケットバニーのオーバーフェンダーは、その独自のデザインと高い品質で、多くのカスタムカーイベントやショーで注目を集めています。
大胆なスタイルを求めるユーザーにとって、魅力的な選択肢となるでしょう。
エイムゲイン製の特徴
エイムゲイン(AIMGAIN)は、トヨタ86(ZN6)やGR86(ZN8)向けに、複数のワイドフェンダーキットを展開しています。
その中でも、LF-SportやGT-F、GT-Sなどのシリーズは、スポーティかつ洗練されたデザインで注目を集めています。
LF-Sportキットでは、フロントフェンダーが片側30mm、リアフェンダーが片側50mm拡幅され、車両のスタンスを強調します。
また、GT-Fキットでは、フロントフェンダーが約50mm、リアフェンダーが約80mm拡幅され、よりアグレッシブな外観を実現します。
エイムゲインのオーバーフェンダーは、FRP(繊維強化プラスチック)製で、軽量かつ高い剛性を持ち、純正ボディラインとの一体感を重視した設計が特徴です。
取り付けには、専門的な知識と技術が必要であり、構造変更の手続きが求められる場合があります。
エイムゲインのオーバーフェンダーは、スポーティで洗練されたデザインを求めるユーザーにとって、魅力的な選択肢となるでしょう。
また、他のエアロパーツと組み合わせることで、より一体感のあるカスタムが可能です。
ZN6型86向けオーバーフェンダーの選択肢
トヨタ86(ZN6型)は、2012年の登場以来、多くのカスタムパーツが市場に投入されてきました。
特にオーバーフェンダーは、外観の変化だけでなく、タイヤサイズの拡大やトレッド幅の調整など、機能面でも注目されています。
代表的な製品として、TRDのフェンダーエクステンションがあります。
これは片側約7mmの拡幅で、構造変更の手続きを不要とし、車検対応を維持しながらスポーティな印象を与えます。
また、TOM’S製のオーバーフェンダーも人気があります。
純正ボディラインとの一体感を重視したデザインで、片側約8mmの拡幅となっており、こちらも構造変更の手続きが不要です。
さらに、ロケットバニーやエイムゲイン、BLITZなどのブランドからも、ZN6型86向けのオーバーフェンダーが多数リリースされています。
これらは、より大胆なデザインや大幅な拡幅を特徴としており、装着には構造変更の手続きが必要となる場合があります。
選択肢が豊富なZN6型86のオーバーフェンダーですが、装着を検討する際は、車検対応の基準や構造変更の要否を確認し、自身のカスタムスタイルや使用目的に合った製品を選ぶことが重要です。
GR86に適合するオーバーフェンダーの情報
GR86(ZN8型)は、ZN6型86の後継モデルとして登場し、より洗練されたデザインと走行性能を備えています。
そのため、オーバーフェンダーの選択肢も進化しており、さまざまなブランドから対応製品がリリースされています。
TRDからは、GR86専用のフェンダーダクトフィンが提供されています。
これは、空力性能の向上とスポーティな外観を両立させるパーツで、車検対応を維持しながらカスタムを楽しむことができます。
TOM’S製のオーバーフェンダーも、GR86向けに展開されています。
純正ボディラインとの調和を重視したデザインで、片側約8mmの拡幅となっており、構造変更の手続きが不要です。
また、エイムゲインからは、GT-SやGT-Fシリーズのオーバーフェンダーがリリースされています。
これらは、よりアグレッシブなデザインと大幅な拡幅を特徴としており、装着には構造変更の手続きが必要となる場合があります。
さらに、ロケットバニーやKUHL、HKSなどのブランドからも、GR86向けのオーバーフェンダーが多数リリースされています。
これらは、独自のデザインや機能性を備えており、ユーザーの好みに応じた選択が可能です。
GR86のオーバーフェンダーを選ぶ際は、車検対応の基準や構造変更の要否を確認し、自身のカスタムスタイルや使用目的に合った製品を選ぶことが重要です。
中古オーバーフェンダー購入時の注意点
中古のオーバーフェンダーを購入する際には、いくつかの重要なポイントに注意を払う必要があります。
まず、購入前に製品の状態を確認することが不可欠です。
特に、取り付け部のビス穴やリベット穴の状態、表面のひび割れや変形、塗装の剥がれなどをチェックしましょう。
これらの損傷は、取り付け時のトラブルや走行中の不具合の原因となる可能性があります。
また、適合車種や型式、年式を確認することも重要です。
同じ車種でも、年式やグレードによってボディ形状が異なる場合があり、適合しない可能性があります。
購入前に、製品の適合情報を確認し、自分の車に合ったものを選ぶようにしましょう。
さらに、取り付け方法や必要な部品の有無も確認しておくと安心です。
中古品の場合、取り付けに必要なビスやクリップが欠品していることがあります。
必要な部品が揃っているか、また、取り付けに特別な加工が必要かどうかを事前に確認し、取り付け作業がスムーズに行えるよう準備しましょう。
最後に、信頼できる販売元から購入することが大切です。
オークションサイトやフリマアプリなどでの購入も一般的ですが、販売者の評価や取引履歴を確認し、信頼性の高い相手から購入するよう心掛けましょう。
取り付けに必要な費用
オーバーフェンダーの取り付けにかかる費用は、製品の種類や取り付け方法、車種によって大きく異なります。
一般的な取り付け作業では、以下のような費用が発生することが考えられます。
まず、取り付け工賃ですが、簡易的なビス止めや両面テープによる取り付けの場合、1箇所あたり約12,000円から18,000円程度が相場とされています。
次に、塗装費用です。
未塗装のオーバーフェンダーを車体色に合わせて塗装する場合、1箇所あたり約30,000円から60,000円程度の費用がかかることがあります。
塗装の仕上がりや耐久性を考慮すると、専門の業者に依頼することが望ましいでしょう。
さらに、構造変更の手続きが必要な場合、別途費用が発生します。
構造変更申請には、申請書類の作成や検査手数料などが含まれ、数千円から数万円程度の費用がかかることがあります。
また、構造変更に伴い、自動車税や重量税が増額される可能性もあるため、事前に確認しておくことが重要です。
以上のように、オーバーフェンダーの取り付けには、製品の価格に加えて、取り付け工賃や塗装費用、構造変更手続きの費用など、さまざまなコストが発生します。
予算や目的に応じて、適切な製品と取り付け方法を選択し、計画的にカスタマイズを進めることが大切です。
ホイール選びとオーバーフェンダーの関係
オーバーフェンダーを装着する際、ホイールの選定は非常に重要です。
適切なホイールを選ばないと、見た目や走行性能に悪影響を及ぼすだけでなく、車検に通らない可能性もあります。
まず、オーバーフェンダーを装着することで車幅が広がります。
これに合わせて、ホイールのオフセットやリム幅を調整する必要があります。
例えば、オーバーフェンダーで片側20mm拡幅した場合、ホイールのオフセットを20mm外側にすることで、フェンダーとホイールの位置関係を適正に保つことができます。
また、タイヤのはみ出しにも注意が必要です。
タイヤがフェンダーからはみ出していると、車検に通らないだけでなく、走行中に泥や小石を巻き上げる原因となります。
そのため、ホイールとタイヤの組み合わせを慎重に選び、フェンダー内に収まるように調整することが重要です。
さらに、ホイールのサイズやデザインも考慮する必要があります。
大径ホイールを選ぶと、見た目の迫力が増しますが、乗り心地や燃費に影響を与える可能性があります。
また、デザインによってはブレーキキャリパーとの干渉が生じることもあるため、事前に確認しておくことが望ましいです。
オーバーフェンダーとホイールの組み合わせは、車両の外観や性能に大きな影響を与えます。
理想的なスタイルと走行性能を実現するためには、専門店での相談や、実際に装着した車両の事例を参考にすることをおすすめします。
オーバーフェンダーキットの構造変更手続き
オーバーフェンダーキットを装着することで車幅が20mm以上拡大する場合、構造変更手続きが必要となります。
この手続きを怠ると、車検に通らないだけでなく、道路運送車両法違反となる可能性があります。
構造変更手続きは、管轄の運輸支局で行います。
必要な書類としては、申請書、自動車検査証、自賠責保険証、点検整備記録簿、手数料納付書などがあります。
また、構造変更検査にかかる手数料は、小型自動車で2,500円、普通自動車で2,600円となっています。
構造変更手続きを行う際の注意点として、車検の有効期間がリセットされることがあります。
例えば、車検が1年残っていても、構造変更後には新たに車検を受け直す必要があるため、手続きのタイミングには注意が必要です。
また、構造変更によって車両の区分が変わる場合、税金や保険料が増加する可能性があります。
例えば、軽自動車から小型自動車に変更されると、自動車税や重量税が高くなるため、維持費の増加を考慮する必要があります。
構造変更手続きは煩雑であるため、専門の業者や行政書士に依頼することも検討すると良いでしょう。
正確な手続きを行うことで、安心してカスタムカーライフを楽しむことができます。
【まとめ】86のオーバーフェンダーで車検対応について
最後に本記事で重要なポイントをまとめます。